【初心者OK】フラッシュローンとは何か?仮想通貨DeFiの仕組み

DeFi

フラッシュローンとは何か?
仮想通貨DeFi/仕組みと使用例

このページでは、シンプルに…、
フラッシュローンとは何か?
その仕組みと使用例

について、わかりやすく解説をおこないます。

 

フラッシュローンとは何か?

フラッシュローンとは、暗号資産(仮想通貨)のスマートコントラクト技術により成り立つ、一瞬だけ(数秒間)、無担保・個人認証なし・無制限で借りることができる仮想通貨ローンのことです。

 

※無担保でローンを借りれる仕組みは、このページで解説します。

 

具体的には、EIP-140と呼ばれるイーサリアムのスマートコントラクト技術により成り立つ仮想通貨DeFi(分散型金融)であり、1つのトランザクションが完了するまでの短い間(約15秒間)だけ借りることができるローンの仕組みです。

 

このページでは、仮想通貨DeFiの『フラッシュローン』の仕組み・用途(ユースケース)について、初心者でもわかるように解説をおこないます。

 

このページで解説する内容

 

それぞれ、見ていきましょう。

 

このページを書いた人

たまき よしひこ/投資家
人生攻略.com代表の「たまき」です。
不動産投資のRENOSYにより毎月50万円の不労所得を実現しました!※今ならAmazonギフト券5万円プレゼント中です。

※もくじから、一覧を確認できます。

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仮想通貨DeFiのフラッシュローンとは何か?

このページの冒頭で解説したとおり…、

 

仮想通貨DeFiの
フラッシュローンとは何か?

  • イーサリアムのスマートコントラクト『EIP-140』により、個人認証なしで・一瞬だけ(約15秒間)、無制限で借りることができる、DeFiによる『無担保ローン』です。
  • 具体的には、AaveやdYdXのようなDeFiプロトコルにより、一連のアトミックな取引として実行されます。

 

このように、仮想通貨DeFiのフラッシュローンとは、『①無担保・②個人認証無し・③無制限』 で、④一瞬だけ(約15秒間)利用することができる、仮想通貨ローンです。

 

借りられたローンが1つのトランザクション内(約15秒間)で返済されない場合には、イーサリアムの改善提案『EIP-140:復帰関数』により、ローン取引そのものが取り消されるしくみです。

これにより、無担保でも安全にローンを運用することができます。

 

フラッシュローンの利用者は、貸付金額の0.09%の金利を支払うことで、無担保・個人認証無し・無制限で仮想通貨ローンを利用することができます。

 

仮想通貨DeFiフラッシュローンの仕組み:

仮想通貨DeFiフラッシュローンの仕組みとしては、つぎのとおりです。

 

仮想通貨DeFi
フラッシュローンの仕組み:

  • ①フラッシュローンは、担保を必要としない『無担保ローン』です
  • ②借り手は、フラッシュローンを使用する際に、イーサリアムの1つのトランザクション(約15秒)の間で、ローンを借り・0.09%の金利をつけて返済します。
  • ③イーサリアムの次のブロックが生成される前にローンを返済することで、安全性が確保できます。
  • ④ローンが返済されない場合、トランザクションが取り消されるため、無担保で安全にローンを実現することができます。

 

このように、フラッシュローンはイーサリアムの改善提案『EIP-140:復帰関数』により無担保・個人認証なし・無制限のローンを実現するしくみです。

 

フラッシュローンは、アトミックに実行される:

『1つのトランザクション(約15秒間)で、どのようにローンの返済を実現できるのか?』という疑問があるかと思います。

 

フラッシュローンは、イーサリアムのスマートコントラクトにより、あらかじめ定められたプログラムの手順通りに『フラッシュローン』を実行します。

 

『フラッシュローンは、アトミックに実行される』としては、つぎのとおりです。

 

フラッシュローンは
アトミックに実行される:

  • フラッシュローンは、イーサリアムの1つのトランザクション(約15秒間)の間に、流動性がプロトコルに戻されるかぎり、無担保・個人認証無し・無制限のローンを実行できる。
  • 具体的には、イーサリアムのスマートコントラクト記述により、プログラムの指示通りにフラッシュローンを実行する。
  • 『ローン+利息』の返済に失敗した場合、『EIP-140:復帰関数』により、ローン取引そのものが取り消されます。

 

このように、革新的な無担保ローンである『フラッシュローン』は、

あらかじめプログラムされたスマートコントラクトの指示通りに手順を実行し、1つのトランザクション(約15秒間)の間に「ローン+利息」の支払いをおこないます。

 

フラッシュローンは、イーサリアムの1つのトランザクション内(約15秒)の間におこなわれる、一連の完全にアトミックな取引です。

 

フラッシュローンの一般的なユースケース:

仮想通貨DeFiフラッシュローンの一般的なユースケースとしては、次のとおりです。

 

仮想通貨DeFiフラッシュローンの
一般的なユースケース:

 

それぞれ、見ていきましょう。

 

1.フラッシュローンによるアービトラージ取引:

アービトラージ取引(裁定取引)とは、2つの取引所の資産の価格差を利用して利益をあげる方法です。

 

アービトラージ取引は、2つの市場の価格差を利用して一瞬で完了できる取引であり、フラッシュローンの流動性を活用して利益を上げることができます。

 

フラッシュローンによるアービトラージ取引の手順としては、次のとおりです。

 

フラッシュローンによる
アービトラージ取引の手順:

  • ①フラッシュローンにより、5000ドルの資産を借りる
  • ②取引所Aで、フラッシュローンの5000ドルをスワップする
  • ③取引所Bで、より高い価格で売却し5100ドルになる
  • ④フラッシュローンの元本と利息を返却する
  • ⑤返済後の残金額として利益が得られる

 

このように、フラッシュローンのアービトラージ取引では、2つの分散型取引所の価格差を利用したアービトラージ取引(裁定取引)により、瞬時に(約15秒間)で利益をあげることができます。

 

裁定取引がおこなわれることにより、

  • ①市場では取引所ごとの、価格差が是正される
  • ②アービトラージャーは、裁定取引による利益を得る

このように、Win-Winでメリットがあります。

 

2.フラッシュローンによる、借金の借り換え:

『フラッシュローンによる、借金の借り換え』はシンプルな取引であり、その仕組みはつぎのとおりです。

 

フラッシュローンによる
借金の借り換え:

  • ①あなたは既に『DeFiプラットフォームA』で年率10%で1000ドルの担保付ローンを持っています。
  • ②DeFiプラットフォームBでは、年率5%で同等のローンを借りることができます。
  • ③このとき、あなたはフラッシュローンで『A』の担保付ローンを返済して担保を引きだし、すぐに『プラットフォームB』に担保を預け入れて年率5%で1000ドルのローンに借り換えることができます。

 

このように、2つの『担保付きローン』DeFiプラットフォーム間で金利差がある場合に、フラッシュローンを活用してすぐに借り換えることができます。

 

3.フラッシュローン取引による、ガス料金の節約:

『フラッシュローンによる、ガス料金の節約』としては、つぎのとおりです。

※ガス料金 = スマートコントラクト実行のための手数料 のこと

 

フラッシュローンによる
ガス料金の節約:

  • ①イーサリアムのスマートコントラクトを実行するには、所定のガス料金(取引手数料)が必要になります。
  • ②フラッシュローンでは、通常では複数回のトランザクションにより行われる取引を、1つのトランザクションにまとめて実行できます。
  • ③これにより、ガス料金が節約できます。

 

このように、フラッシュローン取引では、一連の複雑な取引を1つのトランザクションとして実行することができるため、ガス料金の節約のために利用できます。

 

 

※ただし、フラッシュローンには『フラッシュローン攻撃』と呼ばれるセキュリティ上のリスクがあります。

 

フラッシュローンのリスク:フラッシュローン攻撃

フラッシュローンの仕組みを使うことで『フラッシュローン攻撃』と呼ばれる、DeFiプラットフォームに対するハッキング攻撃を仕掛けることができます。

 

フラッシュローン攻撃の仕組み:

『フラッシュローン攻撃の仕組み』としては、つぎのとおりです。

 

フラッシュローン攻撃の仕組み:

  • ①『フラッシュローン』では、無担保・個人認証なし・無制限 で、膨大な量の仮想通貨ローンを借り入れることができる
  • ②『DeFi(分散型金融)プラットフォーム』では、スマートコントラクトにより記述されたプログラムにより、需給におうじて価格レート(オラクル)が算出されています
  • ③攻撃者(ハッカー)は、フラッシュローンの膨大な資金を利用してDeFiプラットフォームの価格オラクルに異常なレートを設定し、流動性プールから不正に資金を引きだします

 

このように『フラッシュローン攻撃』では、フラッシュローンの『無担保・個人認証なし・無制限』である点を利用し、DeFiプロトコルがもつ脆弱性を攻撃(ハッキング)して不正に利益を引きだす攻撃がおこなわれています。

 

※フラッシュローン攻撃は、価格オラクルに異常レートを算出させて不正に流動性プールから資金を引きだすハッキングであり、『DeFiプラットフォームの流動性プールに資産をロックしているユーザー』が損失を被ります。

 

※フラッシュローン攻撃は、DeFiプロトコルの脆弱性を攻撃するハッキングです。

 

フラッシュローン攻撃の問題の本質は、DeFiプロトコルの価格レート(オラクル)の算出方法の脆弱性にあり、フラッシュローンそれ自体の問題ではありません。

 

フラッシュローン攻撃の実例:

『フラッシュローン攻撃の実例』としては、つぎのとおりです。

 

フラッシュローン攻撃の実例:

 

それぞれ、見ていきましょう。

 

1.dYdXフラッシュローン攻撃

『事例1:dYdXフラッシュローン攻撃』としては、つぎのとおりです。

 

dYdXフラッシュローン攻撃
(2020年初頭):

  • ①フラッシュローンのdYdX貸付dApp(分散アプリ)を悪用した『フラッシュローン攻撃』がおこなわれました。
  • ②dYdXのフラッシュローンを利用し、UniswapDEXのWBTC価格オラクルに異常な高値を算出させ、Compoundから取得したWBTCで不正に大量のETHの引き出しをおこないました。
  • ③この『フラッシュローン攻撃』により、攻撃者(ハッカー)は大量のETHを違法に入手して立ち去りました。
  • ※WBTCの担保付ローンは返済せず、そのままETHを持ち去ることができます。

 

このように、DeFiプロトコルの脆弱性を利用して価格レートに異常な高値を設定し、流動性プールから不正に大量のETH引き出しがおこなわれました。

 

2.PancakeBunnyフラッシュローン攻撃:

『事例2:PancakeBunnyフラッシュローン攻撃』としては、つぎのとおりです。

 

PancakeBunnyフラッシュローン攻撃
(2021年5月):

  • ①PancakeBunnyプラットフォームはDeFi:分散型金融であり、流動性プールに仮想通貨ペアを50/50の比率で預け入れることにより『流動性トークン(LPトークン)』を取得できます。
  • ②PancakeBunnyの流動性マイニングプロトコルの実装には、プログラム上の変数呼び出しに脆弱性がありました。
  • ③攻撃者はフラッシュローンの無担保で膨大なトークンを利用し、PancakeBunnyの脆弱性をハッキングしました。
  • ④これにより、最大700万BUNNYトークン(約4,500万ドル)が失われました。

 

このようにPancakeBunnyプラットフォームは『流動性マイニング』を提供しており、脆弱性をハッキングされ、最大700万BUNNYトークン(約4,500万ドル)が不正に引き出されました。

 

3.CREAMFinanceフラッシュローン攻撃:

CREAMFinance分散型金融プラットフォームは、何度もフラッシュローン攻撃により脆弱性をハッキングされており、1億3000万ドルの流動性トークンが流出しています。

 

他のフラッシュローン攻撃と同様に、CREAMFinanceの価格オラクルは不正に高いレートに操作され、大量の流動性トークンが不正に引き出されました。

 

4.AlphaHomoraフラッシュローン攻撃:

攻撃者(ハッカー)は、AlphaHomoraのsUSD流動性プールを大量に操作し、不正に3700万ドルの利益を引きだしました。

 

フラッシュローン攻撃の原因と対策方法

このように、フラッシュローンでは『無担保・個人認証無し・無制限』であることを悪用し、DeFiプロトコルの脆弱性ハッキングによる不正な資金の引き出しが続発しています。

 

フラッシュローン攻撃の原因:

  • DeFiプロトコルが持つ『分散型価格設定オラクル』の脆弱性

 

ほとんどの場合、フラッシュローン攻撃は膨大な資産による価格設定オラクルの異常値を引き起こすことで不正(ハッキング)をおこないます。

 

実際に損害を受けるのはフラッシュローン外部のDeFiプラットフォームであり、フラッシュローン流動性プールが損害を受けることはありません。

 

フラッシュローン攻撃の対策方法:

  • 正確な価格レートを提示する『価格設定オラクル』を採用する

 

たとえば、ChainlinkやBandProtocolでは外部ソース(オフチェーン)から配信される情報を価格オラクルに反映させることができ、フラッシュローン攻撃による不正な価格操作を受けることはありません。

 

このように…、

『フラッシュローン攻撃』は多くの場合、分散型価格オラクルの脆弱性ハッキングによるものであり、価格オラクルの異常値を引き起こさないDeFiプロトコルを採用することで対策することができます。

 

フラッシュローンを利用する方法:

『フラッシュローンを利用する方法』としては、つぎのとおりです。

 

フラッシュローンを利用する方法:

  • Furucomboを利用する:Furucomboは、一般ユーザー向けのシンプルなフラッシュローン取引プラットフォームです。AaveプロトコルやdYdXのフラッシュローンを活用し、裁定取引から利益を得ることができます。
    ※ただし、裁定取引のチャンスは自分で見つける必要があります。
  • 自身でコードをプログラムする:あなたが開発者である場合には、直接Solidityコードをプログラムしてフラッシュローンを利用することができます。

 

このように…、

コーディングスキルをもつ開発者以外でも、直感的なユーザーインターフェイスによりフラッシュローンを利用することができます。

 

フラッシュローンプロトコルの種類:

『フラッシュローンプロトコルの種類』としては、つぎのとおりです。

 

フラッシュローンプロトコルの種類:

  • Aaveプロトコル:Aaveはオープンソースの貸付プロトコルです。0.009%の手数料で17のトークンを利用することができます。
  • dYdX:3つのトークンを無料で利用することができます。(開発者向け)
  • UniswapV2:0.3%の手数料で100以上のトークンが利用できます。

 

このように、さまざまな種類のフラッシュローンプロトコルが提供されています。

 

フラッシュローンとは何か?:まとめ

このページで解説してきたとおり…、

 

フラッシュローンとは何か?:まとめ

フラッシュローンとは何か?:

  • イーサリアムのスマートコントラクト技術により、『無担保・個人認証なし・無制限』で、非常にみじかい期間(約15秒)の間借りることができる、仮想通貨のローン。
  • 1取引ごとに、ローン金額の0.09%の金利を支払うしくみ(Aave)

フラッシュローンの一般的なユースケース:

  • ①アービトラージ(裁定)取引
  • ②ローンの借り換え
  • ③ガス料金の節約

フラッシュローン攻撃とは何か?:

  • DeFiの流動性プールに対して、フラッシュローンによる大量の資金で『分散型価格オラクル』の異常レートをハッキングし、不正に資金を引きだす攻撃のこと。

 

このように、フラッシュローンは暗号資産技術により『無担保・個人認証なし・無制限』で利用することができる、革新的なローン技術です。

 

このページで解説した内容

 

 

このページを書いた人

たまき よしひこ/投資家
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