XRP元帳Hooksとは何か?
XRP元帳のスマートコントラクト
XRP元帳Hooksは、XRP元帳のシンプルなスマートコントラクトです。
≡XRP元帳Hooksの特徴
- シンプルなスマート・コントラクト
※意図的に、チューリング完全でない - 開発元:XRPLedger財団(Wietse Wing)
- 目的:XRP元帳のビジネス活用に対応する
- プログラミング言語:WebAssembly
- コンセンサス:検討中であり、XRPによりガス料金を支払い
このように、XRP元帳Hooksは、XRP元帳メインネットに実装が計画されている、シンプルなスマートコントラクト機能です。
※実装はまだ先、現在はパブリック・テスト中です。
- XRP元帳Hooksとは?その目的
- 1.シンプルなビジネスシーンでの活用
- 2.プログラミング言語「WebAssembly」を採用
- 3.開発元:XRP元帳財団、Wietse Wing 氏ら
- XRP元帳Hooksの実装・検討中の課題
- 1.コンセンサス・アルゴリズムについて
- 2.XRP元帳Hooksのしくみ
- 3.AMMとの関係性について
XRP元帳Hooksとは?その目的
このページの冒頭で述べたとおり、XRP元帳Hooksは、XRP元帳に実装が計画されている「シンプルな、スマートコントラクト」です。
≡XRP元帳Hooksとは?その目的
- 1.XRP元帳に、シンプルなスマートコントラクトを追加する
- 2.ビジネスシーンを想定し、「①ライトアカウント、②支払いの一部を自動的に分割する、③KYCリストを取得する」など、
必要な機能を追加することが目的です
現在のXRP元帳には、シンプルで効率的な送金機能がそなわっています。
1.シンプルなビジネスシーンでの活用
しかし、ビジネスシーンでXRP元帳を活用するには…、
- ①特定の受取りを拒否したい
- ②ブラックリストを作成したい
- ③ライトアカウントで管理したい
- ④KYC完了リストを取得したい
と考えられます。
2.プログラミング言語「WebAssembly」を採用
WebAssemblyは、非常に効率的なプログラミング言語です。
Ethereum(イーサリアム)では、チューリング完全なプログラミング言語である「Solidity(ソリディティ)」を採用していますが、
XRP元帳Hooksでは、意図的に非チューリング完全を採用しています。
XRP元帳Hooksでは、事前にコードを実行するための計算量を測定し、必要になる料金を算定するために、意図的に”非チューリング完全”を採用しています。(くり返し回数の上限設定、GURD)
3.開発元:XRP元帳財団、Wietse Wing 氏ら
XRP元帳Hooks機能は、現在XRP元帳メインネットに実装が検討されている機能であり、実装が決定されたわけではありません。(テスト中)
XRP元帳は十分に効率的な元帳ですが、スマートコントラクト は実装されていません。
一番重要な、XRP元帳開発ブログは、Wieste Wing氏が執筆しています。
一番重要:XRP元帳Hooks開発状況ブログ
XRP元帳Hooksの実装・検討中の課題
1.コンセンサス・アルゴリズムについて
XRP元帳に「Hooks(スマート・コントラクト)」を実装するには、その計算リソースに応じた”ガス料金を支払う”コンセンサス・アルゴリズムが必要になります。
XRP元帳のコンセンサスは、BFT(ビザンチン合意)により、効率的に元帳を進行していますが、Hooks(スマコン)を実装するとなると、話は別です。
≡コンセンサスとは?
すべての分散型のバリデーターで完全に同じ結果に「合意」すること。これが、ブロックチェーンの基本です。
スマコンでは、「①必要なデータを格納する」「②Hooksスマコンを実行する」という、バリデーターの負担が増えることになります。
計算量に応じた、ガス料金の支払い、など。
2.XRP元帳Hooksのしくみ
XRP元帳Hooksの仕組みとしては…、
- 1.SetHooksで、Hooksスマコンをセットする
- 2.該当アカウントにTxを送信することで、Hooksが実行される
HooksはアカウントにSetする時点で、計算量が確認可能であり、その結果がすべてのバリデーターで「同じ結果に合意」できる必要があります。
3.AMMとの関連性について
XRP元帳AMMについては、RippleX開発チームから提案され、プロトコル・ネイティブに実行されます。
XRP元帳のCLOBと統合され、さらに連続アービトラージ・オークションにより、効率的な価格決定をおこなう仕組みです。
XRP元帳Hooks|まとめ
現在、XRP元帳以外でも、ビジネスブロックチェーンへのスマコン実装でWASM(WebAssembly)が注目されています。
HooksはXRP元帳財団による開発であり、現在はまだテスト段階です。
異なる結果が導き出されると、チェーンが分岐してしまいます。
その他の考察・妄想
XRP元帳Hooksは何の役に立つ?
XRP担保付ステーブルコイン(?)
基本的には、
- ①アカウントへの資金の受け入れ(許可・拒否)
- ②振込金額の一部を、別アカウントに寄付
- ③ライトアカウント
これらの、XRP元帳アカウントの付加機能を追加するものです。
スマコンは何のために必要なのか?
必ずしも、すべてをブロックチェーン上で構築する必要はない。ブロックチェーン以外の分散型システムを活用できる?
💡XRP元帳Hooksの意味(予測):
レイヤー1のスマートコントラクトは、十分に効率的である必要がある。
そして、XRP元帳は『支払いのための元帳(レイヤー1)』である。
そもそも、元々Ripple社で構想していた『Codius(コーディウス)』では、スマコン(dApps)と支払いを分離する考えでした。
この構想を引き継ぐとすれば、HooksはXRP元帳自体に高負荷なスマコンを組み込むのではなく、スマコン機能自体は外部チェーンで実行する?
➡これは全然違うかもしれない。
コメント