TESLAのリチウムイオン電池問題
精製工場を自社で調達する方針
TESLA社「いずれ、すべての自動車は、電気自動車になる」
CO2による環境負荷など、持続可能エネルギーによる社会を考えたとき、地球上のエネルギーはすべて「風力・太陽光・蓄熱・水素貯蔵・原子力」などにより、賄うことができる。
おもに、風力と太陽光(+蓄電・蓄熱・水素貯蔵)
TESLA Master Plan 3
- リチウムイオン電池は足りなくならない!
- 持続可能エネルギー社会(太陽光・風力・蓄電)
- とは言え、今後も自動車が中心
リチウムイオン電池が足りなくならない理由
TESLA社 Master Plan3 より
- 人々が考えていること:リチウムをたくさん使用したら、埋蔵量が少なくなり、いずれ資源が枯渇するのではないか…?
- 実際に起こる事:使用量が増えるごとに、採掘量が増えて毎年資源の量が増え続けている(十分な埋蔵量がある)
約200年分のリチウムが埋蔵されている
さらに、リチウムのリサイクルにより、
2040年頃に需要はピークアウトする
2025年に急激なリチウム需要のピークを迎え、2040年にはリサイクルや持続可能エネルギー社会の実現により、その需要はピークアウトする。
コバルト・ニッケルに依存しない「リン酸鉄リチウムイオン電池」を活用する
中国の寧徳時代新能源科技(CATL)のリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、おもに中国製造のモデル3、モデルY、大型トラックセミ、等に向けて「コバルト・ニッケル」に依存しない「リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)」を採用している。
すでに新車販売の約半数はLFPバッテリーを採用しており、長距離モデル以外では「おもにリン酸鉄(LFP)バッテリーを」採用する予定。
商用エネルギー貯蔵にもLFPバッテリーを活用する。
- コバルト-ニッケル は埋蔵量に問題、低温で安定しない
- LFPは安定性高く、エネルギー密度下がるが、材料供給OK
TESLAは、自社のリチウム精製工場により調達
TESLA社が利用するリチウムは、リチウム市場全体のごく一部であり、リチウムに関しては採掘よりも「精製」の方が大事だと述べています。
TESLA社はテキサス州に自社のリチウム精製工場を建設し、リチウムの精製をおこなう予定です。
Increasing lithium refining capacity is critical to a sustainable energy economy—today, we're breaking ground on our in-house lithium refinery outside of Corpus Christi, TX.
This facility will also prioritize the elimination of a challenging refinery byproduct (sodium sulfate).… pic.twitter.com/mBnDBLNrW7
— Tesla (@Tesla) May 8, 2023
電気のむだを省いて、持続可能エネルギー化する
TESLAの Master Plan 3 では、いかに現代の炭素エネルギー社会が無駄に熱エネルギーを消費しているかが、わかりやすく示されています。
現在のエネルギー社会:発電で無駄に排熱している
持続可能なエネルギー社会:ヒートポンプ・蓄熱
このように、エネルギーの無駄を省いて効率化することにより、持続可能エネルギー社会は電気エネルギー+バイオマスで実現可能です。
とは言え、今後も自動車が中心
TESLA社の自動車利益率は10%を超えている(トヨタ以上)今後はモデル2などコンパクトカー・大衆車も投入予定で、数を増やしていく。
産業用蓄電池・太陽光パネル なども販売するが、利益率でいえば自動車がメインと考えているようです。(自動運転ソフトで回収か?)
TESLAは2030年に2000万台の生産を目標
- トヨタ年間生産台数:約450万台
- 第一汽車年間生産台数:約400万台
- 世界全体では、約8000万台
- 中国:2700万台
- 米国:1000万台
- 日本:780万台
このような状況の中で、TESLAは2030年までに年間2000万台に生産台数の引き上げを目標しています。
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