mCBDCブリッジとRippleNet(XRP)将来性と比較

mCBDCブリッジとRippleNet(XRP)
将来性と比較

1.mCBDCブリッジとは?

  • UAE、中国、タイ、香港、が参加する(BIS主導)
  • 中央銀行が、ノードを運営
  • アクセンチュアが技術サポート

2.mCBDCのメリット

  • 国際的なイニシアチブ
  • 中央銀行が運営する、分散元帳
  • 最新のDashingコンセンサス

3.mCBDCのデメリット

  • 各国の法規制・FXと流動性
  • 2023年~2024年で、さらに機能を拡張する

4.RippleNet(XRP)、およびCBDCプライベート元帳とは?

  • XRP元帳ベースの、プライベート版機関向け元帳
  • 1秒あたり数万TPS~10万TPS(リテール決済)

5.RippleNet(XRP)のメリット

  • 中央銀行がCBDCネットワークに参加できる
  • マイクロペイメントに対応可能(ILP対応)
  • エキゾチックな地域での普及
  • XRPによる相互運用性

6.RippleNet(XRP)のデメリット

  • あくまで、民間機関によるもの
  • 採用されるかどうか、わからない

7.補足

  • 不動産のトークン化に活路?

mCBDCブリッジとは?

m(マルチ)CBDCブリッジ:国境を越えたCBDCのブリッジ

UAE、中国、タイ、香港、が参加する(BIS主導)

BISイノベーションハブ(BISIH)が主導で、UAE、中国、タイ、香港 のそれぞれの中央銀行、および商業銀行がプロジェクトに参加しています。

今後、(2023年~2024年にかけて)さらに拡張される予定です。

当該4地域では、それぞれかなり大きな貿易取引による越境送金がおこなわれています。

中央銀行が、ノードを運営

mCBDCブリッジの元帳mBLは、各中央銀行(UAE・中国・タイ・香港)がノードを運営して検証をおこなっています。

テスト環境の技術スタックとしては…、

  • コアフレームワーク:Javaスプリングブート
  • マイクロサービスフレームワーク:スプリングクラウド
  • 分散タスクのスケジューリング:クオンツ
  • サービスレジストリ:ユーレカ
  • サーバーOS:CentOS
  • バックエンドデータベース:MySQL
  • JDK:OpenJDK8
  • 負荷分散:Nginx
  • スマートコントラクト言語:Robust
  • 仮想マシン:EVM
  • コンセンサス:HotSaff+
  • キー値のストレージ:ロックスDB

アクセンチュアが技術サポート

プロジェクト全体では、アクセンチュア および KING&WOOD MALLESONS(金杜律师事务所)がサポートしています。

mCBDCブリッジのメリット

国際的なイニシアチブ

mCBDCブリッジの実現に向けて、BISIH および 各中央銀行(UAE・中国・タイ・香港)が精力的に参加しています。

中央銀行が運営する、分散元帳

中央銀行自体がmBL(mブリッジ元帳)ノードを運営し、mCBDCの発行・償還をおこないます。

最新のDashingコンセンサス

元帳コンセンサスは、最新のDashingを予定しています。

mCBDCのデメリット

各国の法規制・FXと流動性

AML/KYC など、mCBDC送金に関する各国の法律を調整する必要があります。また、mCBDCプラットフォーム内でのFX価格参照 および 流動性 については今後(2023~2024)での課題です。

2023年~2024年で、さらに機能を拡張する

2023年~2024年のテストでは、実利用テスト段階で、さらに詳細な機能の検討や、FX および 流動性、参加銀行の追加 が予定されています。

RippleNet(XRP)、およびCBDCプライベート元帳とは?

XRP元帳ベースの、プライベート版機関向け元帳

XRP元帳ベースのエンタープライズ版、高トランザクションスループット、RippleNet技術、Interledger技術 に対応。

マイクロペイメント・リテール決済・国境を越えたCBDC決済 に対応。

1秒当たり数万TPS~10万TPS(リテール決済)

リテール決済やマイクロペイメントで必要とされる、数万TPS~10万TPSに対応。

RippleNet(XRP)のメリット

中央銀行がCBDCネットワークに参加できる

リテールCBDCとして、中央銀行が独自にCBDCを管理・発行できるだけでなく、将来的にCBDCのネットワーク(CBDCNet?)に参加できる。

マイクロペイメントに対応可能(ILP対応)

ILP技術スタックにも対応しており、マイクロペイメントに対応可能。

エキゾチックな地域での普及

Ripple社のCBDCソリューションは、コロンビア中銀・モンテネグロ・パラオ・ブータン・香港 など、とくにエキゾチック地域での普及に向けて試験運用がおこなわれています。

XRPによる相互運用性

Ripple社公式動画内にあるとおり、CBDCプライベート元帳は、XRPにより国境を越えた決済の相互運用性が確保されています。

RippleNet(XRP)のデメリット

あくまで、民間機関によるもの

BISイノベーションハブ主導のmCBDCブリッジ とは違い、Ripple CBDCプライベート元帳は、あくまで民間のRipple社によるもの。

採用されるかどうか、わからない

BIS主導のmCBDCブリッジであれば、中央銀行主導で採用できる。CBDCプライベート元帳については、Ripple社の技術力・営業力(調整力)にかかる。どの程度の規模で採用されるか?については不明確

補足

不動産のトークン化に活路?

たとえば、Parcl のように不動産を都市ごとにインデックス化したトークンとして発行し、投資できるようにしたものです。

Ripple社は香港の中央銀行と提携し、CBDCプライベート元帳による不動産トークン化プロジェクトのテストをしています。

 

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